「猛暑 × 自然災害」のダブルリスクに備える3つのポイント

1. 命を守る猛暑対策

連日40度近い猛暑は、体力を奪うだけでなく、命に関わる熱中症リスクを増大させます。

✔︎ 熱中症予防のポイント

  • 室温28℃を超えたらエアコン使用
    • 厚生労働省は室温28℃・湿度70%以上で熱中症のリスクが急増すると警告しています。
  • こまめな水分と塩分補給
    • 日本救急医学会の調査では、1時間に約200ml(コップ1杯)の水分補給と、塩分・ミネラルの補給(経口補水液や塩飴)が熱中症予防に有効とされています。
  • 直射日光を避け、休憩を頻繁に取る
    • 屋外での作業は30分毎に5~10分程度の休憩を取り、日陰や涼しい場所で体を冷やしましょう。

2. 地震・津波への備えの見直し

7月30日に発生したカムチャッカ半島沖のM8.0の地震に伴い、日本でも津波を観測しました。特に太平洋側は過去にも大津波の被害を経験しており、日頃から対策を見直す必要があります。

✔︎ 地震・津波の備えのポイント

  • 防災用品の再確認と更新
    • 水(1人1日3リットル×3日分)、食料(3日分)、懐中電灯、ラジオ、モバイルバッテリー、現金などを防災バッグに準備しましょう(内閣府・防災ガイドライン)。
  • 家族の避難場所と連絡手段の再確認
    • 災害用伝言ダイヤル「171」やSNSを活用した連絡方法を、日頃から家族間で共有しましょう。
  • 高台や指定避難所への避難ルートの確認
    • 津波が発生した場合、迅速に高台や指定避難場所へ避難することが何より重要です。定期的に家族や職場で避難ルートの確認をしましょう。

3. 台風や豪雨への備えを万全に

近年、豪雨や台風による被害も年々深刻化しています。今年も大型台風が発生しているため、特に警戒が必要です。

✔︎ 台風・豪雨への備えのポイント

  • ハザードマップの活用
    • 自治体が作成するハザードマップで、自宅や職場の浸水・土砂災害のリスクを確認。危険が予測される場合は早めの避難を心がけましょう。
  • 排水口・側溝の清掃
    • 排水路に落ち葉やごみが詰まると浸水被害を拡大させます。普段から定期的に掃除しましょう。
  • 家屋の補強・対策
    • 台風の接近に備え、雨戸の点検や飛散物の整理、窓ガラスの養生(テープやフィルム貼付)をしましょう(国土交通省の推奨)。

なぜ、今これらの対策が必要なのか?

気象庁のデータ(2025年)によると、近年、日本の平均気温は過去100年で約1.2℃上昇しています。地球温暖化の影響により猛暑日の増加・大型台風の頻発化・豪雨災害の深刻化が指摘されています。

また、政府の地震調査委員会は「今後30年以内に南海トラフ地震が発生する確率は70%〜80%」と予測しており、常に「備えること」を強調しています。


災害時の自己管理と心構え

災害はいつ、どのような形で起こるか予測できません。そのため、私たちが日頃から心がけるべきなのは次の3つです。

  • 常に情報をキャッチする
    • 気象情報、防災情報を常時キャッチできるアプリ(Yahoo!防災速報、NHKニュース防災など)をスマートフォンにインストールし、通知をオンにしましょう。
  • 慌てず行動できる準備をする
    • 緊急時に混乱せず行動するために、日頃からシミュレーションを行いましょう。家族や職場で年に1〜2回の防災訓練を推奨します。
  • 自助・共助・公助の理解
    • 災害時はまず自分自身で行動する「自助」、次に周囲で助け合う「共助」、そして行政や公的機関による「公助」の順序で対応が行われます。最初の72時間は「自助」と「共助」が極めて重要です(内閣府「防災基本計画」より)。

最後に

猛暑や災害は一過性のものではなく、日本で生活する限り常に隣り合わせの現実です。今年の厳しい状況を機に、改めて私たちの備えを見直し、「自分と大切な人を守る行動」を心がけましょう。

一人一人の小さな意識と行動が、災害の被害を大きく変えます。猛暑と災害のリスクをしっかり認識し、安全な日常を過ごしましょう。


【参照データ】

  • 厚生労働省『熱中症予防のための注意喚起』(2025年)
  • 日本救急医学会『熱中症ガイドライン2023年改訂版』
  • 内閣府『防災基本計画2023年版』
  • 国土交通省『台風や豪雨災害への住宅対策マニュアル』(2024年)
  • 気象庁『日本の気候変動レポート2025年版』
  • 政府地震調査委員会『地震動予測地図2025年版』
投稿者について

hideyuki_kubota

1967年生まれのひつじ年の獅子座。O型