ここ数年書店でもテレビでもよく見聞きするようになった言葉、「認知バイアス」
言葉としてご存知の方も多いと思います
ではなぜBiasが注目されるようになったのでしょうか?
私たちは、あの3年半に及ぶ非日常生活が続いた際に、今まで疑うことなく信じていた常識?と思われていたものや、システムが瓦解していくのを目の当たりにしました
世界各国の取り組みやその国民の感情や行動と、自国の取り組みや感情・行動の違いに驚き戸惑い疑問を持ったりした人は決して少なくはないでしょう
私たちは、生きていく上で様々な選択肢に出会います。その選択肢一つひとつに向き合い考えていたら脳が疲弊してしまいますよね?その為過去の経験や学んできたことなどをベースに判断を簡略化していきます。それがバイアスです。
そしてその中でも「思考バイアス」とは、日常的に接する情報を処理する際に生じる心理的な傾向や歪みです
これは、私たちが日常的に意思決定を行う際に無意識に影響を与え、時に『正確で客観的な判断』を妨げることがあります(メリットもありますが・・・)
例を挙げましょう
あなたの母校の後輩で、かつ同じサークル出身だった人が同じチームに入ってきたとします。あなたは親近感を覚えることでしょう。その人とは初対面であってもあなたと共通項があったというだけで、初対面とは思えない感覚を覚えるでしょう。その人が、全くあなたとは違う価値観を持っている人だったとしても。。。。。。
この例には少なくとも2つの思考バイアスが含まれています
①フォーカシングエフェクト、②アンカリングバイアス
詳しく見ていきましょう
①フォーカシングエフェクトとは、ある特定の情報に焦点をあて、他を無視する傾向のことを言います。ここでは、「母校」の後輩・「同じサークル出身」という情報に焦点が当たり、その人を本質を知ろうという思考が省かれてしまっています
②アンカリングバイアスとは最初に提示された情報に影響を受け、それを基準に判断する傾向のことを言います。ここでは、自分と同じ選択をしてきた(初対面ではあるが)人ということで、仲間意識を抱いています
ここで「あれっ?」っと思った人がいればその感覚は大正解です!
学生の時に出会ったのであれば、二つともおそらく感じなかったであろうバイアスなんです
それが社会に出て、様々なフィールド出身者の中に身を置くことで感じてしまったわけです
人を理解するということは、本当に大変なことです。その為私たちは(脳は)、判断を簡略化するために次のように考えます
「◎◎であったらなら(自分も◎◎であったから)、◯◯であるに違いない」と・・・
冷静に考えたらわかりますが、このように思考プロセスを簡略化する傾向が多くあります
今回のまとめです
バイアスにはメリットでデメリットがあることを理解しましょう
メリットとは?
①意思決定の迅速化、それと②簡潔な認識 です
ではデメリットとは?
①判断の誤り、②予測の誤り、③多様性の欠如 です
個個のバイアスは、複数人集まると新たなバイアスが生まれそれは大きなうねりとなって国民性とか集団性とかになっていきます
昨今問題になっている失われた30年問題ですが、これは私たちの意識の問題でもあります
バイアスを理解することは過去に学び未来を作るために必要なことです
あなたのバイアスとはなんでしょうか?
次回、またバイアスについてお話しします