【研修を考える】学びから得るものとは


「”学習”と”学ぶ”の違いとは何ですか?」と尋ねられたら、あなたならどのように答えますか?

ここにある調査結果があります

弊社の研修・ワークショップではよく引用していますが、みなさんはどのようにお感じになるしょうか?

”日本は世界トップクラス大人が学ばない国である”

パーソル総合研究所 国際調査

日本は義務教育9年間の後、高等教育での学びが選択肢としてあります

令和2(2020)年度の学校種類別の男女の進学率を見ると,高等学校等への進学率は,女子95.7%,男子95.3%と,高い水準にあるが,ここ数年間は男女ともわずかながら低下している(平成28(2016)年女子96.9%,男子96.3%)

内閣府男女共同参画局

昨年(2022年)12月21日に発表された文部科学省の学校基本調査によると、大学進学率は56.6%で過去最高を更新したとのことです

さて、そこで冒頭の調査結果に戻ります

ここで注目したいキーワードは、”大人が”という限定フレーズがあることです

冒頭に挙げた設問を再度記載します

「”学習”と”学ぶ”の違いとは何ですか?」と尋ねられたら、あなたならどのように答えますか?

日本においては、”学習”の機会は非常に多く用意されており それは大人になっても変わりません。

ましてや各国と比べても多い63.8%(就労者比率)のサラリーマンは、研修という学習の機会が設けられており、スキルアップや新しい制度への知識学習など受講された経験がある方は多いと思います

内定者研修・新卒者研修・3年次研修・マネジメント研修・ハラスメント研修・コンプライアンス研修などなど、枚挙にいとまがありません

・・・にも関わらず、”日本はトップクラスで大人が学ばない国”という結果なのです

”学習”と”学ぶ”の違いが、実は答えなのです

学習とは、字の如く”学び習うこと”即ち受動学習です。知識やスキルを身につけ、それを応用することを言います。

では、”学ぶ”とは何でしょうか?

前述との対比で説明すると、自ら学びたいと自発的に努力すること即ち”能動学習”です。

本来は、「”学ぶ”が先に来て そこから”学習”し知識の応用方法を自分のものにしていく」だと考えられます

しかし、日本では学習制度やその機会が整備されているため ”学ぶ”を体験する機会を喪失してしまったまま大人になった結果、先の調査結果のように「大人が学ばない国」になってしまったと思います

知識と知恵の関係に近いかもしれません

知識とは、学びによって得られるスキルやノウハウです。知恵は知識を使って問題を解決するために必要な思考力や判断力です。知恵は書物を読んだり、教育を受けることでは得ることが出来ません。なぜなら知恵とは、経験や洞察力が必要だからです。

本題に戻ります

タイトルの「”学ぶ”から得るものとは何か?」

”学ぶ”は成長することであり、学力をつけることではありません

成長するには、自発的な意思決定が必要になりそれに伴う行動が求められます

「社内研修を行ったけど、あまり成果が出ない」はよく聞く感想です

なぜか?

自発的ではないからです。参加者自身一人一人が学びたいと願い、”学ぶ”意識がないと得るものは砂漠に水を与えるようなものになります。またはアスファルトに種を蒔くようなものです。

”学ぶ”意識を持ってもらうためにはどうしたら良いでしょう?

自己理解を深めさせることに他なりません。”足りないを知る”これこそが入口であり、関係性を良好に築くために必要不可欠なことだと弊社は考えております

知恵無くして、知識身に付かず
学ぶ意識なくして、応用力身につかず

参加体験型自己理解から始まる研修(ワークショップ)のお問い合わせはこちらから