行く川の流れは絶えずして・・・


待ちに待った桜も満開となり、心もぽかぽかして来ました

しかし少し目を外に向ければ、第七波到来?と言われ始めているオミクロンの変異型の増加、そして緊迫している世界情勢。。。

少しばかり振り返ってみると、今まで信じていたものや安心していたもの(したいと思い込んでいた?)が揺らぎ始めている、揺らいでいることに皆が気づき始めた時代になっているのではないでしょうか?

世界の歴史を紐解くまでもなく、日本の歴史を遡ってみると大化の改新から数えてもそれはそれは多くの揺らぎが記録されています。権力構造に揺らぎが生じる時、弱いものの血が絶えず流されてきました。

今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の舞台である平安後期から鎌倉初期を、あるお坊さんが記した随筆は淡々と語っています

曰く・・・

『行く川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまることなし』

災害が続発し、形あるものは無くなるという「無常」心を見事に表現されています

鴨長明の「方丈記」ですね!

火事・竜巻・飢饉・疫病・地震、そして「平氏にあらずんば・・・」と鼻息荒かった時の権力者の凋落(戦争)

当時、自然災害や疫病などが起こると 改元を行っておりましたが、なんと鴨長明が生きた61年間に、23回もの改元が行われていたのです!

内訳を見てみると、、、

⭐︎天皇即位による代始改元→8回、革命・革令改元→2回、災異改元→13回‼︎

61年の間に天皇が8人も変わったのには驚きますが、それよりも驚きなのが災異改元の13回という数です。当時の衛生環境や医学の状況にもよるのですが圧倒的に多いのが疫病。なんと7回です。そして地震による改元は2回!

壇ノ浦の戦いからわずか3ヶ月後に起きた文治地震(琵琶湖西岸断層帯の南部)についても鴨長明は克明に記していました

曰く・・・

『おびただしき大地震ふるうこと侍りき。その様世の常ならず。山崩れて、川を埋み、海はかたぶきて、陸地を浸せり。土裂けて水湧き出で、巌割れて、谷にまろび入る。」そして、建物は全て崩れ或いは倒れて何も無くなったと。。。その後の余震についても克明に記されているのです。

さて今この時代を生きる私たちは、何を学び何を後世に伝えていくべきなのでしょうか?あるエリートの方がYouTubeで語っていました。

「社会に出て必要のない国語や歴史は勉強する必要がない」、、、と

果たしてそうでしょうか?私たちの先人たちは何を残してくれているのでしょうか?「歴史は繰り返す」とは何を指すのでしょうか?

“人は歴史の中からしか学ぶことは出来ないが、時の施政者は学ばれることを好まない“

偏った知識は過ちを生みます。争いはどちらが悪いではないのです。双方共に双方の正義に従っておこしている暴力を伴なったりする主張です。

そして、いつの時代でも血を流すのは弱い立場の人達です

“注意すべきこと、しなければならないこと、してはならないこと“

これらは全て歴史が教えてくれています。何を学びそこから何を活かすのか?すべきことは足下にあるのではないでしょうか?